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20~30代で成長するための考え方【イベントレポート】

【こんな方におすすめ】
★20-30代で圧倒的に成長したいと考えている方
戦略的なキャリア形成について話を聞いてみたい方

働き方の多様化が進むいま、20-30代をどう過ごしていけば良いのか?と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、2022年1月27日(木)に開催された、ポジウィル主催オンラインイベントのダイジェストをお送りします。当日200名超を超え大反響だった本イベントでは、若手社員の活躍が大きな注目を浴びる(株)サイバーエージェントCHOの曽山さん、法政大学キャリアデザイン学部の田中教授をお迎えし、具体的な事例を交えながら対談形式で進めていきました。

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【登壇者】
・曽山 哲人(株式会社サイバーエージェント常務執行役員CHO)
・田中 研之輔(法政大学キャリアデザイン学部教授/ポジウィル株式会社社外顧問)
・金井 芽衣(ポジウィル株式会社代表取締役)

■30代までにやっておいてよかったことは?

曽山さん(以下、敬称略):20代で広告の法人営業をしていた中で、2つあるかなと感じています。与えられた役割を全力でやること、周りの人を大切にすることです

やっておけば良かったことは、意思表明。当時はやりたい事業や作りたいサービスがたくさんあったのに、プライドが高くて言えなかった。当時を振り返ると、「あれやりたい」「これやりたい」ともっと言っておけば・・と思ってます。

金井:人から「無理なんじゃないか」と言われたことにチャレンジすることだと思います。私は昔から「芽衣がうまくいくわけない」と言われることが多く、背伸びした環境にいきがちなんです。
20代前半までは「芽衣が大学に受かるわけない」「リクルートに受かるわけない」と指摘をいただいたこともありましたが、皆が想定しうる結果って、個人的にはあまり楽しくないと考えているんです。「よくそんなのできたね」という体験をいかに積んでいけるかは、20代でやってよかった経験だなと思います。

また、周りの意見をちゃんと聞くことも意識していました。あえてしんどいこと言ってくれる、そこに対する感謝は忘れたくないなと。今ではそういう方々に助けられていることも多いですし、私が人に恵まれたのは、そのような縁を大事にしてきたからだなと思います。

田中教授(以下、敬称略)自分で挑戦できる基礎体力を20代のうちに培ってきたのはよかったなと。当時は研究者キャリアを目指していたのですが、英語ができるわけでもないし、「自分には何もない」と思っていました。

でも、心のどこかでは「自分らしくやろう」と思っていて、常に挑戦はしていたんです。当時は十分な収入もないのにオーストラリアに飛んでしまったりと、ちょっと変なキャリアなんですけど(笑)。

やっておけばよかったのは、自分の中で培ってきた価値観を壊せばよかったなと
当時、親から「働く=ひとつのことをやり遂げること」と言われてたので、研究者なら研究しかできない、と洗脳してしまっていたんです。しかし大人になるにつれて一人三役のキャリアを築いている人を見た時に、もっと出来ることはあったなと思っています。

若手の皆さんは、一週間に一回でいいから「自分はどんな価値観に洗脳されているか?」を問い続けて欲しい。自分が「こうだ」と思っていることって、誰かから伝わって血肉化しているけれど、それを解毒してほしい。

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田中:私が数多くのキャリア相談を受ける中で気になるのは、「でも」という言い訳ワードを使う人が多いこと。「でも私はできません」と。「でも」を取っ払ったら、どれだけ世界が広がることか。

金井:それに気づいたきっかけって、何かあったのですか?

田中:14年間、大学教授として学生の4年間を見ていると、人間の成長の本質を見えてくるんです。伸びる人と伸び悩む人の違いってなんだろう?と。どんなワードが心のブレーキになっているのか、ひとつの答えが「でも」だったんです。

自分を否定する必要は全くない。ただし、ビジネスをするにあたって、自分の可能性にブレーキをかける言葉を自分で発しているのはもったいないですよ。

田中:サイバーエージェント社は躍進する若手社員を多く輩出していますが、どんなキラーワードを伝えているのでしょう?

曽山:「決断経験を積もう」はよく伝えています。言われたことをやるだけじゃなくて、自ら提案できることがきっとあるはず。決断の量と質が増えると、他の人にはない財産ができる。学習効果が高まって、市場価値が上がるんです。

田中:それは自分の人生についても自分で決断するということ?

曽山:はい。親から言われたことは一意見だけど、自分の人生は親の人生じゃないですからね。

金井:私、親の意見に従ったことがほぼなくて。私にとって親の意見は、いち人間としての意見でしかなかったから。でも、皆 “いい子". だからこそ、親の期待にいかに応えるかを考えてしまうんだろうなと思います。

■この先のキャリアについて考えていること

金井:私の場合は、会社経営そのものが自分のキャリアになっています。

曽山:私も20代のときは「キャリアをどうしよう」「スキルをどうしよう」という言葉を使っていたんですけど、今は「何を成し遂げたいか」をベースに考えています。16年の人事経験の中で「何を成し遂げたいか」を考えると、スキルとキャリアがついてくるなと感じたんです。目標から逆算して考えると、やるべきアクションもリストアップできる。

僕の場合は、「才能に驚く社会をつくりたい」。ただ、社会ってそんなに簡単には動かせないので、まずは世界最高の人材育成企業をつくりたい。それがサイバーエージェントで実現できそうだからやる、という順番です。

■活躍する若手の定義は?

金井:1つめは、失敗を恐れないこと。
「失敗を踏まないように」は大事な考え方ではありますが、逆に失敗を踏まないことで学びになっていないことも多くあります。失敗するか否かを考えるよりも、「うまくいくか分からないけど、やってみるか」という気持ちを持てるかどうかが大事だなと。

2つめは、自分で責任をもてること。
組織内で課題が浮かび上がった時に、「いつまでにどういう状態にするか」率先してボールを持った人にしか得られないスキルがあるなと思います。誰かがやってくれたほうがラクなんですけど、「自分の責任です、ごめんなさい」と言えるくらいも責任を持てるかが大事かなと思います。

田中:他責にしないってことだよね。

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曽山:僕は「活躍する若手の3つ定義」があると考えています。

①成果逆算
思いついたことから動くのではなく。とにかくMVP社員は、目標から逆算してアクションを決める。

②毎日振り返り
僕はYouTube『ソヤマン - デキるヤツ探求チャンネル』で若手MVP社員を取材しています。すると共通しているのが、振り返りの習慣があること。少しの時間でいいから、お風呂などで「よかったこと」「悪かったこと」を振り返るんです。それを1年間続けたら、200営業日で200学習できる。0と200じゃ、差がつくというレベルじゃないですよね。

②意思表明
成長する人は、やりたいことを上司とのマンツーマンで伝えている。良いか悪いかはフィードバックがくるから、それも学習。そして決断経験です。

田中:おふたりから、5つのヒントをありがとうございました。5つのうち1つでも良いから行動してみてほしいです。そうすることで、キャリアに「悩む」じゃなくて「考える」フェーズまでいきたいですね!

■「やりたいこと」の見つけ方

曽山:僕のYouTubeでも紹介しているんですけど、かいつまむと5つのプロセスがあります。ぜひ、参考にしてくださいね。

①成長体験、挫折体験を書き出す
②好きなこと、嫌いなことを書き出す(自分の本能に向き合う)
③未来煩悩(自分の将来が惑わされる欲)を書き出す
④世界最高の自分を書き出す(本に書かれるとしたら、どんな形で書かれたいか)
⑤社会に
どのようなインパクトをもたらしたいか?を書き出す

■20~30代で活躍する上で大切なことは?

金井:「あえてしんどい環境に身を置けるか」でしょうか。社内で活躍していると、皆から褒められるので、井の中の蛙になってしまうことが往々にしてあります。
私が出会う起業家の先輩たちは圧倒的な会社を創業されている方ばかりで、会うと辛さしかないんですよね。その中で、満足のいく目標まで達してない自分の至らなさを痛感しながら仕事をしているので、自分に対して満足するポイントがないんです。そういった意味では、いい意味で渇望感を感じながらやれるかが大切ではないでしょうか。言い換えるならば「すごい人のなかに身を置き続けられるか」かどうかです。

曽山:金井さんの意見は攻めの考え。ぜひ皆さんに実践してほしいですね。一方、私は損失を回避することも重要だと考えています。

それは、偉そうにしないこと。今活躍しているのは確かかもしれないけど、活躍って賞味期限があるんです。偉そうにしていると、自分が後々凹んだ時に助けてくれなくなることもある。とにかく謙虚でいましょう。

田中:僕からも皆さんに伝えたいことがあります。日本人の思考性からいうと、「ネガティブは癖」「ポジティブは習慣」だと思うんです。先ほどの「でも」も癖。なので、自分の目の前の出来事を全部ポジティブに捉える。これを習慣づけるだけでも、キャリアはぐんぐんグロースしていくと思います。

■
結婚・子育てが終わった後もキャリアを積んでいくために、今からやっておくべきことは?

金井:私はよく相談者様に「子どもを産んでもこの仕事を続けたいか?」を問うています。お子さんが生まれると、がんばろうというところの変数が増えると思うんです。なので、どんな状態でありたいかから逆算して行動していくと、後々、後悔しないんじゃないかと思います。

■ママになれない人のキャリアは、ママになれた人の陰で暮らす人生だと感じます。その劣等感はどうすれば解消できる?

田中:これは重要な問題ですよね。私から言いたいのは、「ママになれなくたっていい」。比べる必要はないんです。

なぜ比べてしまっているのか、比べるしまっているという認知をはずしていきましょう。誰かに相談するのも一つの手ではないでしょうか。

他人軸で生きると、ママになれない自分を責めてしまうかもしれませんが、人それぞれの人生があって良い。今日の登壇者である我々は、人と比べることで優劣をつけるなんて思想は1mmも持っていません。それぞれの人生をより良くするために、今のコンディションを良くするためのアクションをとっていきたいなと考えています。

組織を作っていく上でどんな人と働きたいか?

曽山:変化を楽しめる人です。会社と社会は変わることが決まっているからです。今皆さんが働かれている会社は、今のビジネスモデルで100年続きますか?と問うたら、そうではないはず。

つまり、変化は避けられないんです。ここで変化が好きな人、変化が嫌いな人に別れますが、変化することが決まっている以上、変化を楽しめる人がいいですね。

田中:あえてつっこみますが、変化を楽しむのが苦手という人には何て声をかけますか?

曽山:基本的にはそこにいる人たちに共感できるかですかね。私は変化が苦手だけど、それでも一緒に働きたい、この人たちと一緒だったら大丈夫かも、と思えたら大丈夫。なので、人間関係をよく見て欲しい。

田中:仲間と一緒に作り出し、変化を楽しみながらやっていくのが組織というものです。だからこそ、明日も一緒に働きたい!と思ってもらえる人間であることが大事ですよね。

■なぜ起業したのか?

金井:私は親が起業家だったこともありますが、短大時代に児童養護施設に実習に行った時、親世代が虐待を振るわざるをえない現状に疑問を持ったんです。
相当ストレスがたまっているんだろうなと。そう考えた時に、日常のほとんどを占めるのが仕事の時間ですから、「仕事」や「キャリア」にアプローチしたくて18歳のときから、キャリアカウンセリングを広めていきたいという思いがありました。
自分の思い描くサービスが「ないなら自分で作るしかない」と思っていたので、起業することはナチュラルに決めていましたね。

曽山:キャリアは反骨芯が大事です。さきほど先生が言った「親にこう言われたけど、実は違った」ということも大事です。自分が周囲に感じている反骨心は、キャリアの源泉になり、強力な優位性になります。

皆さんが「ムカつく!」と思っていることを、そのままキャリアの中で戦うと、良い人生になると思います。



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